ネットミーム一覧はどこから生まれた?ニコ動の音Madと現代Snsの拡散構造を徹底追跡
ネット上でミーム化するマンガのコマには、ある共通点が存在します。それは「台詞自体の切れ味の鋭さ」と「日常生活の理不尽さへの適合性」です。ナタリーの報道でも特集された「ば~~~~~っかじゃねえの!?」というフレーズのように、一見すると過激な感情の発露でありながら、ツッコミや自虐として汎用的に使える言葉は、読者の感情を代弁する依代(よりしろ)として格好の素材になります。
本来のストーリーを知らなくても、「相手の不条理な行動に対するリアクション」として成立してしまう切り抜き画像は、文字入力の手間を省きつつ、絶妙なニュアンスを相手に伝えるスタンプのような役割を果たします。作品の文脈から切り離されるプロセス(脱コンテクスト化)を経て、ユーザー各自のシチュエーションという新たな意味付け(再コンテクスト化)がなされることで、ミームは作者の手を完全に離れて自律的に増殖を始めるのです。
一方で、この現象は著作権法上のグレーゾーンと常に隣り合わせです。コマの改変や無断転載は厳密には権利侵害の側面を持ちつつも、公式側が認知拡大の一環として一定の範囲で黙認、あるいはプロモーションとして逆輸入する事例も見られます。作品へのリスペクトと二次創作的な遊び心の境界線がどこにあるのかは、コミュニティのリテラシーが常に問われる領域です。