地球一周は何キロ?4万Kmを巡る冒険史と令和の挑戦者たちを徹底追跡
デジタルマップの上では簡単に線を引ける地球一周ですが、生身の肉体で大陸と大洋を越える行為には想像を絶する過酷さが伴います。その究極の到達点として今なお語り継がれるのが、お笑いタレントの間寛平氏が挑んだ「アースマラソン(EARTH MARATHON)」です。
2008年12月17日、大阪・なんばグランド花月を出発した寛平氏は、千葉県鴨川市から小型ヨットで出航し、荒れ狂う太平洋横断に挑みました。嵐による転覆の恐怖、連日の船酔い、風が止まり海原に取り残される凪の絶望を乗り越えて米国西海岸へ上陸。その後、北米大陸約4,800kmを自身の足で走り抜け、再び大西洋をヨットで横断してヨーロッパ、中東、中央アジア、中国へと過酷な道程を繋ぎました。
道中では進行性の前立腺がんの発覚という生命の危機に見舞われながらも、現地での治療を受けつつ前進を止めず、2011年1月21日に総移動距離41,056km(マラソン20,016km、ヨット21,040km)を走破して766日ぶりに帰還しました。植村直己氏や三浦雄一郎氏といった日本の偉大な登山家・冒険者たちの精神系譜に連なるこの快挙は、4万キロという数値が単なる物理量ではなく、自然の猛威と己の弱さに打ち克つ魂の巡礼であることを世に知らしめました。