川嶋あい『旅立ちの日に…』原曲秘話と明日への扉との違いを徹底解剖
世間の認識において、長年ひとつの逆転現象が起きていました。「『旅立ちの日に…』は、ヒット曲『明日への扉』を卒業ソング風にリアレンジしたセルフカバーではないか」という誤解です。真実はその正反対に位置します。
原曲である『旅立ちの日に…』は、川嶋あいがまだ10代前半、中学校の卒業を控えた時期に自らの手で書き上げたノートから生まれました。当時からピアノの弾き語りで作られていたこのメロディは、旅立つ友や恩師、そして何よりも自分を温かく見守ってくれた家庭への感謝を託したものでした。音楽プロデューサー陣の耳に留まった際、その圧倒的な旋律の美しさが評価され、メジャーデビュープロジェクト「I WiSH」の立ち上げにあたって歌詞をピュアな恋愛物語へと書き換えたものが、2003年2月にリリースされた『明日への扉』でした。
『あいのり』主題歌として社会現象を巻き起こした『明日への扉』は、オリコンチャートで2週連続1位、累計売上90万枚超(出荷ベースでミリオン達成)を記録しました。しかし、顔を出さずに活動していたI WiSHのaiが、渋谷の路上で歌い続けていた川嶋あい本人であると公表されたとき、ファンは彼女がずっと胸に秘めていた『旅立ちの日に…』の存在を知ることになります。商業的な大成功を収めた後、彼女は原曲の持つ本来のメッセージを届けるため、2006年2月にソロ名義で『旅立ちの日に…』を正式リリースしました。